飲み会の話題の8割は恋バナか下ネタ

物理系の大学院修士2年であるが、ここまで来ると、周りの人と共通の話題を見つけるのが非常に難しくなる。研究室のメンバーと話すときは研究の話や研究室の体制の改善点に関することが多く、この時間は私は非常に有意義に感じていてとても楽しい。そして話はだいたい無限に出てくる。しかし、研究室外の人と話すとなると何も話せなくなる。

 

物理学を大学に入ってから本格的に学んでいくにつれ、社会から離れて行っているように感じる。なぜなら、このような科学に関する話ができるのは一歩コミュニティーの外を出ると見つけられなくなるからである。例えば、初めて会った人に光ファイバーの理論を話しても誰も関心を持たないものだ。それは科学に関心を持たない人を責めているわけではなくて、社会全体の割合のうち自分と同じことに関心をもつ人が著しく少ないという事実がある、ということを言いたい。

 

先日、中学時代のサッカー部の忘年会があった。特に昔話をするのはとても楽しく腹を抱えて笑ったのだが、飲み会の後半になってくると結局恋バナか下ネタに話題が収束してしまう。昔話は中学3年間であった出来事なので有限。それぞれ中学を卒業してから誰しも各々違う進路を選んでいるわけであるからあまりに違いすぎて共通項が見つからないのは当然。

 

私みたいな恋愛をほとんどしてこなかった人間からすると、"彼女いるの?"とか"最後にやったのいつ?"みたいなトピックには何も提供できるものがないので申し訳ないし、現状、社会には性経験が少ない人をいじる謎の風潮があるので良い気分はしない。

 

誰か大人になって専門的になると楽しく話せる人が限定的になることと、世の中の話のトピックが恋愛と下ネタに溢れていることに嫌気が差すことに共感できる人はいないだろうか。